2013年7月30日火曜日

2つ

ゆらゆら帝国に「星ふたつ」という曲がある。

双子の兄貴は消えた 夜が明けるように消えた
弟は町を探した 朝もやのなかを探した
それはたぶん 霧の中で君が見た 影法師さ

すきまとすきまを寄せて 見えないテープでとめて
とれない程度にきつく 死なない程度にかるく
だけどほら 水の中へあふれ出す 泡の粒が
波の中で身をまかせて
楽しそうに光りながら

夜中は昼間のために 昼間は夜中のために
双子の兄貴は消えた 弟は町を探した
ぼくら今 波の中で身をまかす 泡のように
追いかけたり 追いついたり
楽しそうに光りながら


双子の兄貴を探す弟
しかしそれは影法師なのである。
泡は、儚く消え、死のイメージを彷彿とさせる。
彼らは波の中で、泡のように。
楽しそうに、光りながら。




兄弟の死が逸話として語られ
自らを2つの頂点と呼ぶ「Aphex twin」
彼が死んだ兄へ追悼の意を込めて作られた
「Richard D James album」


死をイメージとして含んでいるアーティストはスカスカで、芯の太い音を選ぶようだ。


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